生後一ヶ月、よく覚えていない
何かノスタルジーに甘やかされた、のどかで、純真な昼下がりの空が見える
まさしく紛れも無く僕の世界であると感じている
ゆっくりとした時間の流れの中で
世界最初の幸せが風となって部屋を駆け抜けた
ー時は一歩ー
小さい体とは逆に大きな草原が五感の隅々まで清清しい
川辺にはまだ見ぬ人々と、控えめなブランコが佇んでいつも通りなのだろう
その場、その時、ガラス細工のように、あの時に置いてきた
ーどうして聴こえるようにー
嬉しさを両手に握って、微笑んだ。地図を広げるように懸命にかけていく。
凧が川に落ちて空を見上げた。飛んでも泳いでも、夕焼けより先にさくらんぼ。
ー最初からー
ふんわりと布団の匂いから顔を出して、シンと静まり返った暗い天井を見上げる。
自分が見つかったと同時に、懐かしい悲しさが胸を満たしている
夜。家の外からピーポー、ピーポーと。布団があったかい
部屋の窓にちっちゃい明かりが見える。ちっちゃい明かりが見える。
貴女、そんなに美食家ぶって時代の風を満喫してるつもりになったって
空虚かな、味気なき偽りの充足感。
今や今かと又それと、子供も疑いの目を向けて
一つだけ、二つだけと本質は現実といつも微妙な差異の間で揺れ動いて
さて、御爺さん。丘の上に古城が見えてきましたよ。
親族がその遥か地下、永久凍土の中にうっすらと眠っている
御爺さんの小皺にペシミズムの所以たりうる愁色が滲んでいる
いずれにせよ浅はかなレゴのウエハースが歯に絡みつく
そんなひとえに刹那的な
…紺碧に光り輝く、直角な夕暮れ。あなたを愛していました
悲愴に満ちた老歪の様相である。眼前に些少の賑わいを(一服)
白銀白髪の絨緞に取り込まれる寸隙にしてやられたまふ(一服)
後は下酔の低層(一服)にまみれた水婆も暗室の片隅で語るべくもない
もともと切れてるとか原色の握り締めをキリリ(一服)述べ了数やりや。
「いりやい。(一服)いりやい。」
「いりやありや。(一服)いりやありや。」
焔の巻上げが息を吹き返したかの如く、生き生きと追悼の唯を濁らせる(一服)。。
宝石みたいに一気に価値を失い鼓吹思潮(一服)の笑いものにされるのでは、
我が面影も一寸の輝きを失って久しい。半開きの目で一服などとソクラテスの時代から
さり気ないお節介(一服)であるということを肝に命じておけばよい…
『束ねたゴムで薄皮1枚隔てた肝臓をバチンバチンと叩いてるGと風俗の読書的観察による考察』
・300mgでは多すぎあると仮定する
・前提として溌剌な赤ん坊をチューブの中に(逆説的に)透過するものである
・直接的には連動していない筋肉同士の間接的な成長差異を肉眼で凝視する
・私は性格上、自制心が壊死の状態にあり、時に血を舐めたい時もある
以上を考慮に入れ刹那的な決断を下した哀れな男の一生を描いた物語である
朝、コンドルの羽音とともに起床すると体中が痙攣している
腹部に軽い不快感を覚え、吐き気と寒気に苛まれていることに気づいた(二秒)
朦朧とした呼吸を一気に飲み込み、空間座標の配置に気を配らせ体を預けた
此処も巨人の世界?
いや、今となっては何処までが小人の世界で何処からが巨人の世界なのかも解らなくなっていた
陳腐な言い方をすれば精神が崩壊したのだ
そもそも自分がノーマルな世界にいたという確証はどこにもない
夢を見た、いつだったか
宇宙の外に巨人がいる。そして俺といつものように珈琲を飲んでいる
そして更に眼を見開くと、遥か宇宙の向こうに巨巨人がいる。
そして珈琲片手に巨人である俺を見下ろしている
俺は自分の体を凝視した
肉?原子…中に宇宙が見える
そして俺は小さな小さな地球を見つけた
其処では小人達が穏やかな日常を送っていた
小さな俺も珈琲片手に談笑している
俺は更に凝視した。その原子の遥か向こう…小小人が見える…
そして珈琲片手に小人の俺を見上げている
同時進行か… そんなことはどうでもいい(笑)
此処は何処だったか
目の前にナイフが転がっている
爆音と光は二つで一つ
芝生に覆われた炎熱に臥せって一言
「お前がそうだったのか!!!!」
誰一人言葉を発せなかった
終始泣き続ける人々
虚しく笑い続ける人々
俺は敢えて空に吼えた
「まだ終わらねぇっっ!!!!」
突き抜ける青が地面に降り注ぐ
俺は蒼い目で空へと唸り声を揚げ
もはや何もかも青に染まっていった
眼に宿る光がある方向性を帯びている。
希望と羨望が同時に花を開かせる。
見える景色が違う。
感じる世界が違う。
僕が泣くたびに
彼等がクスリと笑う
彼等は必然の意味を事実として知っている
彼等の偶然は「道具」であって奇跡ではない
僕の道は薄れゆく
僕の道は結果を与えられ意味を失ってゆく
今日も此処に足跡を
一ページ
ページをめくると涎
二ページ
ページをめくると涎
三ページ
俺の口からも涎
四ページ
君の口からも涎
本は涎でベトベト
床も涎でベトベト
せめてもの救いは
庭に咲く月下美人
-月華・1章-
死人が大好きだ
眼は虚ろ
体は真っ白
妖気が漂い
いつも真っ暗な部屋に蹲っている
声は小さく
話しかけても反応がない
死人のような恋人募集中
息を呑むような命中力
変則的な思考方法
イメージによる破壊力の増大
圧力を受け入れ、全てを支配する
この世の全てを調整するものは「美学」だと思っている
もはや五感は宇宙と相成りき
自分が限りなくつまらない人間だと気づいた20歳
全ての努力と、全ての喜びを放棄した20歳
まるで価値の無い人生を送るであろう20歳
そんな人生を否定する気もない20歳
全ての主体性を捨てて映画を見るように死んでいく20歳
それも一人の20歳
暗いバーの隅に三人で座っていた
眼の前には赤い酒、青い酒
木製の椅子と、酔いの廻った地球人の客達が渦巻いている
ノリのいい曲とノリのいい若者が
眼の前に紅い酒、蒼い酒、そして週末の匂いが
眠くなっても心が笑っている
外の雪は時を留めているが
この酒の匂いと爆発しそうな孤独の一時が
頭をクラクラさせる
曲にあわせて指を弾く、皆、敵だ。頭がフラフラする
何度も言うが笑いが止まらない
心が隣の客を殴る
そして立ち上がり、隣の客を殴る
何度も何度も殴る殴る殴る殴る殴る殴るン。ん。
でも僕は紅い酒の呑んで寝る
優しい笑顔で酒を飲む
なんか終わる気がしない
人間の中に特に腐った人間がいる
このままで終わると思うな
全ては結果に現われる
腐った人間は腐った結果を手に入れる
其処に慈悲は無い
あるのは必然だけ
故に逃れようも無い
偶然すらも必然の域を出られない
誇りを持たぬ穢れた魂に
気の狂いそうな世界が訪れる
エラーを起こし続ける世界で
無残に苦しみ続けることになる
この世の幸福と不幸を足して中和することができるのか
不思議だ
俺には何も解らない
一つでも知ってることがあるのか
世界の99%が不幸に覆われている
残りの1%を求め人が殺しあう
不思議だ
人を殺すことは良いことなのか
そして次々に死んでいく
ウフフフフ…
…
…………
神からみれば美しい世界なのだろうか
俺は人を殺し幸福を手に入れる
それが素晴らしいに違いない
でも俺は狂っているから
人を殺そうとは思わない…
人を好きになる
それも面白い…
俺にそれができるのか
できるはずもなく…
朝っぱらから音が悪いと思っていた
でもその曖昧さが逆に心地よくて
母親の腕の中のように
音が悪くて眼もしっかり見えなくて
でも肌が光を感じてる
そもそも世界は胸の内側に
思い出は胸の中にタイムカプセル
墓場まで
今、わかった
僕のタイムカプセルがいつか開かれる
ちょっと笑った…
カプセルに想い出を詰めてる最中
いつか何処か誰か、僕を知る
僕を包んだ風を感じておくれ
草原から太陽へ。太陽から雪原へ。
今日で帰国
そんなはずが照りつける日光である。
空港は夜中の熱気と無闇な欲望を色濃く残しているのでR。
雲の上の新鮮な空気が体内と体外を交互に冷やし、雪の上に蹲って心を落ち着かせる。
紅い老木が紅い空に吸い込まれるようにそびえ立つ。
其処には確かに哀れみの心。
そして貴方の髪の毛が。
つまり
つまりそういうことだ
夜の繁華街、できるだけ低姿勢で空を見上げていた
何種類もの色が空に溶け込んでいき、その先には様々な夜明け
電車の中、流れる都市郡を横目にヘッドホンの電子音に泳ぐ
ゆぅらゆら。くるり。
待ちゆく人々に抱きつきキスをする。
眩しい陽射しが執拗に僕を照らし出し
街中で孤独とともに跪く。
好きで悪いか
階段の壁にもたれかかって
通り過ぎていく制服の集団を眺めていた
あの頃から一人だった
あの頃から一人だった
あの頃から一人だった
あの頃から通り過ぎていく人の流れを眺めて
階段の壁によりかかって窓の外を薄目を開けて眺めていた
あの頃から時は流れて
冷たい氷の服を纏って
黒く塗りつぶした仮面をかぶる…
そして無闇に凍りついた
手を振りかざして「お前達に地獄を見せてあげるよ」
別に好きなわけじゃなかったんだけどね
でも好きだと思いたかったのかもしれない
階段の上から軽蔑の眼差しで見下ろす
そして窓の外の街並みに眼をやり
窓ガラスを軽く殴る
誰もいない教室へと戻ろう
授業が始まる。
そうだよ
もうすぐ授業が始まるよ。
貴方は誰ですか
私は貴方を見ている者ですが
貴方に私は見えていますか
え?興味がない?
それは興味深いことを言う
ところで貴方にはどんな夢を見ていますか
見てください、これが僕の見ている夢
あなたの夢とそっくりだ
(貴方が好きです。心から。)
私の夢は何故か謎がいっぱいです
どうして僕は貴方を知っているんだろう
貴方は僕を知っていますか?
え?興味が無い?
それは興味深いご意見だ
でも少し寂しいな
貴方も一人で夢を見ていますか
その夢に僕はいますか
貴方の夢に僕がいるかは解らないけれど
貴方の夢を僕は知っています
僕も貴方と一緒に夢を見ていますよ
(貴方が好きです。手をつなぎましょうよ。)
(貴方が好きです。手をつなぎましょうよ。)
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
アハハハハハハハッハハハハハハハハハハハ
アハハハハハッハハハハハハハハッハハハハハ
アハハハハハハハハッハハハハハハハハハハハハハハハハ
(貴方が好きです。手をつなぎましょうよ。)
基本的に精神が不安定だ
基本的にこの世界を侵食している
そして受動的に
確かに自分が好きで自分を殺したい。
もういいよ。なんか解ってきたよ。
基本的にこれは俺の役割だ
役割とは陳腐であると言わねばならないだろう
基本的に役割はどこにでもある
そう、陳腐であると同時にこれは俺の役割だ
お前を舐めるように殺すのも
眼に涙をためて笑う俺は、基本的にお前を舐めるように殺したい。
ごめん。本当に好きだ。地獄まで連れて行く。
解ってる。俺は嘘をついている。
でも俺よりも、その嘘のほうが大事だ
でも俺よりも、その嘘のほうが真実だ
もうわかってるよ。俺の役割は嘘をつくことだ。
俺は嘘をつくために生きていくんだ。
嘘をつくためにも、俺はお前を舐めるように殺す
だってお前のことが好きだから。お前のことが好きだから。
黒光りする糸の束を海原へと口付けを…
甲高い声を無人島の滝壺に流し込んだって僕の心の隙間
僕の心とその甲高い声を僕の理想とあの人の目線の先を
「愚かな色が僕に戻ったよ。悔しいけど一緒に来てください」
歯を食いしばって死ぬ気で、珍しく影の逆を向いて目を開いた
死んだ筈の人々が楽しそうに喋っている
子供の頃に名前を聞いた花よりも、今日は花の色が目に焼きついた
無人島の滝壺の向こうから陽光とともに船が沈没した光景を思い出し
飾り気のない虹の飛沫が体に降り注いだ途端
たまらなくなって滝壺へと飛び込んでいった…
それも一つの自然への敬愛とその信じる強さを…
俺には何もできない
それが俺の誇り
何もする必要はない
当たり前だ
俺は時の力と、更に大きな力に守られている
貴方が幸せなら俺も幸せだ
貴女が素晴らしいなら俺も素晴らしい
我慢は一時だが
永遠はそれこそ永く懐かしい
机の右端に歪で小さな子供が座っている
虫眼鏡ごしでないと見えない
目や口の付いてる位置がおかしい
口が三十度曲がって笑ったのだろうか
彼の指先を中心に何か違和感を感じる
まるで其処へと還るのは俺とその逆の意識
彼の指先と今の認識が対消滅を起こすように
多角形の頂点が互いに最も自然な形で互いに隣接している
僕の世界はよりよく壊れた状態で維持されたが
<言語з´”123123496>幻想”は当たり前のようにその役目を終えたが
やっとこの少年の出現によって皆が揺り籠へ還る時が来た
よく考えてみると
自分に見えなくとも大は小とともにあり小は大とともにある
僕の観察はいかに不十分であるがそれは当たり前のこと
人間の占める位置が大にも小にも増加していっているが
その限度が何処までなのかは輝かしき時の後継者に問いたい
音にしても色にしても空間にしても
幽霊やら宇宙人やらもそれの類か
別次元の来訪者に接触するのは階段のあるその手前
皆とても楽しそうだがそれでいいのか?
少なくとも俺は自分が何を言っているのか解らない
『宇宙』とは小麦粉の詰まった袋のようなものである
たった一つの幸せを探しても
たった一つも探せない
もう
そういうこと言うなって
探せない
もう別に知らない
ずっとずっとずっとずっとずっとずっと…
叶わない
そして逃げる
何処まで行っても自分しかいない
いらないわけじゃない
走っているうちに誰もいなくなっただけ
戻れなくなるくらい
人など誰もいない
戻りたいけど
足はもう動かない
【構築物高建築鋼建築物構奏】
演算処理とよりもとより二進法より右寄り
少し撥ね上がって微細ファイバーを右縒り
だって有るまじき高い角度から木彫の幹部なんて
「調弦師を呼んで頂戴ォィッドッテルカネ!!!!!」
水分90%。水分5%。水分3%。水分1%。反物質1%。
合金の延伸に細胞単位で見てみようかって大好きな先生(ry
無差別曲線を延々と上方に可変させながら
生易しい
生易しいからとか
そればっかり!!!!
そればっかりだから嫌(ry!!!!!!!!!!
古代の音楽とか雪の結晶の中に血書として刻まれてる
血書。古くは聖書とか時代とか。理由なん陳腐理由そんソン。
少し反射角をずらしただけで時間の隔たりとか関わり無くて。
昨日と明日の一万年前とその一億とか単位の違う状況なんて
少しの反射角なのに悪魔の覗く。少し角の色とかうねりとか
明らかに進化論のミッシングリンク汚してるし
「今?劇場の中なんで、、後で、、え?オーケストラの演奏です。」
「はい。交響曲です。ピアノ?うん。そんな楽器なんて無いですよ。」
手は膝の上に礼儀正しく四角形にゅぅろん
四角形といえども表面的プログラム限界の限りでは情報量の崩壊は否定できない
絶えず中心に向かって重力波が反転して爆発して球体になってる
それは淘汰でも炭素でも質量でも熱力学でも明確。
常識を印に留めた邪の成り行きが真に怖いだけでなくて、実際俺は恐(ry
「えぇもう演奏は終わりました。良い協奏曲でしたよ。え?マサカ。ハハ」
「え?あぁピアノ?流れるようなタッチが煌びやかで… 素敵ですよピアノは」
「そう、いつだってね…」
六人の男が七台のテーブルの上に座って
その上にテーブル乗せて(頭の上に)
七人の女が八台のテーブルの上に座って
その上にテーブル載せて(王冠のように)
お互いに手をつないで
上と下、交互に。交互に上と下を器用に。
テーブルの上に八人の男と泣いたっていいさ。
声帯が夜明けを裏返って奇怪に叫ぶ。
存在の過ちと劇薬の流石とでも言うべきだろうか…
少し怯えながらテーブルの表面を綺麗に磨く…
果たして男は六人。女は七人か。交互に目を配る。
テーブルの隙間がうまく磨けない。
駄目だ、もう一段その上にもう一段男は八人。
僕は女だから九人だ
大量の眼球が合わせ鏡の要領で帆掛け舟
器用に手をつないで旅に出ようかと思った
汚らわしい。僕は滅菌されたテーブルを叩き伏せて
僕は釈然としない心持ちで振り出しに戻ってきた
目に宿る嫉妬の炎は消えたわけではない…
録音は四階 一人はこの腐臭の街よりも録音による比較を好む
泣いた 弱いから 低脳の二人より 一人 人は録音の奴隷でいい
ニュートリノを敢えて避けて(形から入ることしか人間は知らない
街中モノクロの残骸と枝葉の成れの果て『悪いが蔑みの渦で生きてる』
だって汚い笑顔で危うい手付きで年代物のラジカセに録音するのだって
<似非哲学者と似非物理学者>大概に究極の理論を求めるべく操作されてきた
究極の理論。その見た目と響きの美しさに日々涙を流す
それは一つ。録音を繰り返す人類に抱かれて…
俺は此処から何かを放つ
この俺を受け止めるイビツな何かが必要だ
俺は言いたい
何度でも言ってきた
一つとして見せてください(いい加減にしないと皆殺しにするぞ)
頚動脈にコンパスで穴を開けたって綺麗な赤が噴出するだけじゃないか
全員に試して英雄を気取ったって虚無感に襲われて
ただ体を振動させるだけ
太陽に共振して全人類が粉砕する。その繰り返しから
今日の帰り道、カラスの死体が落ちていた。
羽は魅力的に変色し所々破れた皮膚から
内臓が飛び出して使い古されたパレットのように鮮やかだった。
飽きるほど見ている
夕暮れの匂いは血なまぐさいだけで下腹部に槍が突き刺さったようだ
飛び交う埃を遮るように瞼を閉じて階段から転落する
前述のカラスを見つけたその二分前
瞳を瞑れば消失する他人の礼節などよりも
傷だらけの自分の爪は齧っても舐めても嘘みたいに指にひっついて離れない
小手先で毛先を切りそろえても、ただその瞳を崖の下から覗きこんで
寂しくて体が震える
たった一つ熱を持った破片に手が届かなくなる(まるで最期の祈りは終焉を告げて
涙は涸れ、階段を降りてくると(散らばった羽に埋もれて)
内臓が飛び出したカラスが濁った目で電柱に縛り付けられていた
羽が片方見当たらないが無くてもあまり気にならない
自分を基準にカラスを見ているのだから自転車で踏みつけたって構わない
一つだけを欲し
残り全てを下水にでも流してしまいたい(雨に混じって涙がマンホールに吸い込まれて
烏の頭を踏み潰して、僕にもこういう素敵な未来が待っていると呟いた
黒ずんだ空、排気ガスのような風が吹きつけて自分の家が遠く遠く感じると同時に
僕の願いと僕の体が自分から遠ざかって行くのを感じた
今日の晩はまた油で汚れた肉の塊り
錆び切ったナイフ切り取り無理やり喉に詰め込む
台所から薬品臭い匂いが漂ってくるので
お決まりのように鼻に麻酔を注射して食事を続けている
テレビからは聞き苦しい悲鳴とともに
自分とは少々形の違う人間が手術台の上で踊っている映像が流れている
今日の肉は少し生だったせいか血が迸っている
この生物は僕に摂取されるためバラバラに切断され人工的な調味料で美味しくなった
こんな美味な人生が訪れると彼は想像していただろうか
試しに自分の腕に噛み付いてみるが特に味はしない
原子核と電子の集まりが肉ならば、僕の目の前にあるこの時計も肉だろうか
今穿いているズボンも肉だろう、電車内の吊革も肉だろう、街ゆく人々の携帯電話も肉なんだろう
目に見えるもの全て肉、世界中にたっぷりとミサイルを撃ち込んでやれば
新鮮で大量な血がなみなみと注がれる
宇宙が膨張するのはフォアグラだからだ
どこぞの鳥の肝臓のように肉をたっぷりと詰め込まれて
半ば腐った肉塊をギュウギュウに詰め込まれて破裂しそうな程膨張していく
『貴方の影と僕の夢、死と抱き合い愛の唄を』
〜僕の愛は捻じ曲がり幾千年も続いていく〜
1.もう夜通しいきり立った一時の宿怨に身を任せて寝ようかと思った。
「午後8時」僕だけでなく、いや僕だけで無いことは容易に想像できるが
暫く肩から首筋にかけて一瞥をくれると「古ぼけた時計と傘」の一抹に
少なからず不安を抱いたのは、如何だろうか…それは安っぽいミルクに「いい加減飽き
飽きしていた所だ」と旧知の親友を一枚の写真に淀みなく眺めていたからだろうか…
皮を剥がれた鼠が自分の尻尾をカリカリと齧っているのを見ながら(僕は自分の舌をコキコキと
鳴らし、いつもの偽善的気分に浸るのであるが)脳内ではヴェートーヴェン的リズムが
退廃寸前のローマ帝国の如く悪趣味な壮大さの中で踊っている(僕は痛みには弱いほうだ)
古西洋風の絨緞に足を絡め取る呪術的な物が紛れ込んでいたのは知っていたが
どうにも後頭部から鼻腔にかけてが乾くので冷蔵庫に保管してあった「プラトンのその後」
に舌を伸ばさずにはいられなくなった次第である。(この時点では気の毒などという感情は
全く持って実感を伴わない「殻」のような物である)
2.暖かい繊毛に思考が掻き回される、と夢を見る。(これが彼の言った粛清のあり方だと)
確率論的に言えば確かに僕の(除くべき者)と大多数の(彼の余り物)の連結部分が
午後八時という(悪魔的な響きを持った)文字の上に金字塔を打ち立てつつ興奮しているのは
如何にも僕らしい想像である。
手は外気に晒しただけで徐々に酸化しているのを感じずにはいられないが
少々テクニカルな音を立てつつ窓をあけてみると(常に内外から観測されてるのを肩甲骨
あたりに予感しながら)お決まりのようにオリオン座が病院と同じ方向から僕の耳に向か
って放射線状に羽音を立てて侵入してくるのを感じる
3.原色の缶からサラサラとした砂鉄のような「海馬」を出して味わって舐め回す
(長いこと花火を見た記憶もないし、どちらにせよ僕の魂はパイプ椅子の金具から出ては来れな
いのだ)月に手を伸ばしてるような影が、山羊の角を媒介にして胎児の背中に現われる
寒風と脳裏に些細なフラッシュバックを見つけた…『僕の母親は何の拍子にパッケージン
グされてしまいキュッキュッキュと風呂場から踊り場にかけて他人行儀に通り過ぎていった。
幼い僕はただ歯形のついたブロックを積んでは庭へと投げている(やや鈍器・ホーティの小
説のようだと)そして次の瞬間には空に亀裂が入りその隙間から青みがかったゼリー状の
何かがゆっくりと降りてきて地面から出てきたエナメルのような針と一緒に一つの有機体
を構成し、伸縮を繰り返すのだ。
4.庭の草についた露でズボンが濡れていることに気付き、僕は布団の中で目覚める
「午後八時とは…少し遅くて白かったな、と、、一人言はよそうってね…」
鏡の向こうに白髪の僕がいる。よもやアンティーク気味のジャズベースが下半身と一体化
して自己主張をしている。爪が伸びきって畳に食い込んでいるが、顔だけが見当たらない。
目から鼻にかけてと、綿菓子のような髪は見えるのだが他が記憶の中から抜け落ちている
電気を付けてみても顔の全体像がよく見えない(ある意味芸術的で繊細で美しくもある光
景だが自分の顔となるとそうも言っていられない)それに先程から頭の中で何かが潰れる
音が聴こえるのだ。その度に鏡の向こうがこちら側より質量を増していく
こちらの僕はいよいよ貧相でマンドラゴラの出来損ないのようだ
あちらの僕はますます血の気を増し前歯で朝鮮人参をしっかりと加えている
鏡の向こう側の自分を蔑み、愛は内側から自分を壊し(それでも尚、輝きを失うことなく僕
の頬を撫で回す)
5.部屋の四方に漢詩やら哲学書やら呪術書の類が列を為して潮の満ち引きの如く文字の
配列を変えていく。雨音なのか蝿の羽の音なのか…。螺旋階段から落ちそうになった人。
前の人の背中を掴みその人も常時落ちるだろう。雨で足を滑らせ廃工場の柱にこびり付い
た人の顔は「僕を愛する人、君が愛する人。その十年前に僕を産んだ人と君を産んだ人。
僕は愛され、君は愛される。僕の中の何かを彼は愛し、君の中の何かを彼女は愛した。
僕を産んだ人を彼女は愛し、君は彼を愛し彼の中に生まれた何かを愛する。」
変質した愛は心臓の到る所を化膿させ腐らせていく
6.螺旋階段を急ぎ足で駆け上がっていくが一段毎に頭が割れた死体が転がっていて
彼等の視線は幾層もの次元を超え「遠くの僕」を凝視しているようにも見える。
街を見下ろすと人々が次々に「塔」から飛び降りて原型を失っていく。
もうあまり時間が無い気がする。体からグチャグチャと気味の悪い音が聴こえてくるような。
昇れば昇るほど大量の蝿が行く手を遮る。頂上に「最も僕である貴き残り物」の気配を感じる。
僕の体は決してそれを求めてはいないが、「彼または彼女」の見た風景を共有することによって
僕は癒され、或いは死を構築する機会を得るのだと確信しているのである。
もう何も見なくて良いのだ。「彼または彼女」のことを想像し反復し
何か柔らかな光が体内で共鳴しあい、力強く僕の不安定な心を縛り付ける。
体中の傷跡を舐め回すようにして僕は歓喜の渦に溶け込んでいき
僕はただ「彼または彼女」と手をつないで其処に在ればいいのだから。
バージリアン齢、三百幾百万。書店に一歩立ち止まり
一期一句(手の平を返すように)一期一句(知識狂いはエレベーターの音に驚く
赤いランプは手垢にまみれて、窓から化粧品の亡霊が侵入してくるのを見逃さなかった
僕は俗世間を神仏的な皮肉の湯船にそっと横たわらせる妄想にうっとりとしつつ
時計の秒針のテンポに合わせて、そっと(自己表現と高貴に偽ってみようと思う)自分を重ね合わせた
ズズズズズズズッ。。。(店員と客の間に広がるニューロンに沿って、僕は丁寧に身なりを正した)
棚の木漏れ日に(きな臭い緑に落ち着きを取り戻した幼い俺が)パサパサしたカーボン紙をつなぎ合せて
それなりに一旦、吹き付けた砂塵は(紅)初恋の永久性を愛しく見つめ続ける…
誰が満更でもないなどと喚き立てたのか
誰が(「知らぬ間に手から離れて羽のように空へと消えていった」などとハンカチ無しには語れない
愚かな版画の登場人物のように…
終止符を何処かで打たなきゃと。
終止符に値し、心の準備は万端で、それは未来になって確かに「もう泣いても
取り返しは付かないし、そもそも何も無かったことにしてしまいたい。
僕は詰まるところ明るい光の下で、涙は確かにストレスを発散させてくれる
などと平凡な理論を弄ぶ幼児に戻りたいと思っていたのか
今コンビニで買ってきたパンを齧りながら
シャギーなロックを鼓膜に響かせながら
爪でキーボードをコンコンと叩いている
漫画に手を伸ばし細胞が反作用的に軽いスパークを起こす様を想像する
得意気に手を伸ばし部屋中の色素が段階的に反転する様を想像する
確かにパンは香ばしいし、手に取ればふんわり、ひんやりしている
でも一度目を離せばパンは膝の上から姿を消し、頭上の雑誌がバサバサと音を立てて
僕に降り注ぐ。マウスを持ち、その曲線にパンは容易に想像されうるし
木目調のデスクにパンの「ソーン」といったような深みを感じる
チーズと小麦の香りを口の中で掻き回しながら
メッセはいつもポロンポロン鳴り続ける
息を吸う。目の下を軽く押さえて肘を壁に擦り付ける。
この一連の動作の後、徐々に軽い眩暈を覚えるようになり
一通り胃の中の物を逆流させて蛹の如く眠る
想い。願い。離散。妬み。そして静寂と温かみの中、眠る
ありえないくらいに寂しくて
ありえないくらいに悔しくて
ありえないくらいに「自分を失った」と感じて
ありえないくらいに今まで手に入れることも望まなかった
ありえないくらいに今までとは違う、今は唯この痛みが去ることを願って
ありえないくらいに今までとは違ってこの痛みが去ってしまっては僕は死に絶える
ありえないくらいに力が漲り、強い悲しみが遅い、この世界を普通に見ている
ありえないくらいに精一杯を演じようとして、その虚しさと一握りの希望を探してる「フリ」をしている
ありえないくらいに僕はこうなりたくなかったけど僕はこうなってしまったことから脱却することを呪っている
ありえないくらいに今までのように外側から蔑むのではなく
ありえないくらいに僕は内側から妬みや悲しみが迸ってくるのを見つけた
ありえないくらいに涙は確かに悲しい時に流すものだと涙を拭いながら考えた
(無条件の愛を)隣の席に座ってビニール袋を片手に下げた御爺さんが
いたんだけど、どう大雑把に見てもウイルス入ってるんだよ
雑木林と電柱がもの凄い勢いで通り過ぎていく間
ずっと御爺さんの側の耳にだけヘッドホンを付けて
ドラム曲を延々と聴き続ける羽目に
下手をすれば中学生だって気を使って鞄の中をゴソゴソ弄ってる振りしてるくらいだから
安っぽい芸能人の笑顔で飾られた、健康食品の広告とか
ビリビリに破かれた週刊誌の残骸とか
そんな日本元来の郷土愛にも似た謙虚な気持ちを象徴するかの如き
酷く俗っぽい誰の目にも優しい文化を享受するには確かに僕は若すぎだと思う
それでも明らかに表面的には無意味なものであったとしても
それ相応の時点を通過しているからこそ内的鉱物(皮肉ではない)の絶対量を増やす
のに一役買ってるのではないかと、常々安定しない弱い心で反芻している
目の前のレザージャケットを着こなした屑のような男性が(勿論良い意味で)
拙者のほうを見ているようなので思い切って傘を開いてやった
水滴が隣の老人に惜しげもなく降り注いだ感があるが
文句も言わずにビニール袋を小脇に抱えて取り憑かれたように時刻表に見入っている姿が其処にあった
人は人、人は人といった様子でその場の雰囲気に溶け込んでいる点に僕は酷く感心していた
其の儘では刺々しく現実的すぎる社会の欠片も
ピッタリと耳にフィットした二対の丸スポンジから流れてくるドラム音越しに
観察すると(僕の右脳で想像した鳥瞰図を一度噛み砕いてから)内側の曖昧な部分と徐々に重なりあい
違和感無く歯車が噛みあうような、そんな楽観的な考えが浮かぶ
気付けばレザージャケットと老人と中学生、そして僕だけが車内に取り残されている
思い切ってレザージャケットと握手を交わし禅問答を始めてみる
「右手で貴方の頭をパチンと叩きます。僕は何処からそれを聞いてるんですか?」
黒髪「結婚してください」
それからというもの僕はあの老人の持っていた袋のことを忘れられない
僕はといえば形になるような物は持ってないし
レザージャケットの男から見れば僕なんかよりあの袋のほうがよほど現実的だったに違いない
僕は様々な感情を墓場に眠らせて、さっさと結婚でもしてしまいたいと考えていたのかもしれない
知覚に頼っていては何も見えない
その意味では
死んでからこの世界が始まるという見方もある
死んでいることが普通で
生きていることが異常なのかもしれない
何かの間違い(または罰)で生かされているのかもしれない
早くこの地獄から脱出しなくては
鬱憤○楽章(透明。)役割を自尊心の成せる業などと頭に乗ってはいけない
水は低いところ(溝)へと流れていくのであって
潤うべきは潤され、乾くべきは乾く(心臓を切り開いて見せてもいいと夢の中で嘯く
今日は深夜の街灯に群れる蛾となり、明日は繊細な指使いでピアノを靡かせる白い顔
紫色と黒い雲、紫色と白い雲。厳かな風の揺らぎで大地が唸る..........
自然界に爆弾があるとすれば、それは醜く甘ったるい吐息のように
[汚らわしく]時に俺は砂嵐の中で笑っているが見下したら殺すぞ
その権利は俺と俺と俺。そして俺にある
ある、ある、ある、ある、ある、ある、ある、ある、ある。
俺にある。俺にある。俺にある。俺にある。そうだ俺にある。
お前にはない。俺にある。お前にはない。俺に限ってある。
まぁそれはいいじゃないか。
お前には地面から湧いてくる悪魔の手が見えるか?ムカデのような手をしてやがる
爪が幾筋にも別れ動脈から棘のような触覚がゾワゾワと蠢いている
何匹も出てきたから銛で一匹ずつ串刺しにしていこう
脳味噌に先端を突き立てて念入りに潰してやると
気持ちの悪い産声を揚げて鱗が飛び散るみたいだが
俺には見える。嗚呼…美しい……ハァハァハァハァそうだね、幾らでも出てくるよ
潰して欲しいんだってさ、グチュグチュと。と。と?と。ん。と。
アハハハははハハハハは歯はハハハははは… ̄〜グッチャグチャ
綺麗だ、死んだ目が腐った宝石のように綺麗だ。
素敵だ、濁った血液が其処等中に飛び散って内臓から食べ物が逆流しそうな程馨しい
ゴロゴロゴロゴロゴロと喉を鳴らす女神が絡み付き六十個の口で呪いの言葉を囁くので
眼球が零れ落ちて耳から記憶がダラダラと抜け落ちた
フゥフゥフゥフゥフゥフゥフゥ………
ヒャヒャヒャッッヒャヒャヒャッヒャ?ヒャヒャヒャヒャヒャ…アヒャヒャヒャアアアアアヒャヒャ
お前は誰だ。お前は誰だ、と、聞いている
何故俺以外にお前がいる、と、お前がいる、と、お前がいると聞いている
うん、お前死んでいいと思うから殺しにいくから。殺しに行くから。
うん、ちょっと待っててね。お前いらないから殺しにいくから。殺しに行くから。
あはは、うん。うん。うん。うん。うん。あははは。
殺しに行くから殺しに行くから殺しに行くから殺しに行くから殺しに行くから殺しに行くから
宇宙歴70021E.C
砂丘に一粒のコロニー片と遺伝子操作の屑鉄が埋もれている
歴史の最果てが其処等じゅうに光速の雨となって振り注ぐ
人体は月のトンネルを通過するうち下僕となって
僕はオリオンの鎧を纏って忘れ去られた神の神殿に手を振りかざした
銀河と銀河を鬩ぎ合うようにして無数の荒神(曰く)残された導師の子孫達が
灼熱の光に包まれた電神に裁きを与えようと雄叫びを揚げている
星と星が共鳴し宇宙空間に電子嵐が吹き荒れる
我オリオンの戦士、此処に集結せし古の友のため。神の鉾とは捧げ星
光の槍が天空に向かって放たれ、滅びの闇を切り裂き轟音のもと全てを次元の彼方へ消し去る
其処に降臨し、幾千の翼を広げ、神の名の下(騎士は天使と、天使は冷酷な目で
私と私の兄と私の兄と。私は時を飲み込み、星は炎をあげ燃える。星は炎をあげ燃える。
目まぐるしく回転する恒星の渦が拡散しては宇宙が紫色に歪む。
核爆発の如き光の渦が、拡散しては地上を焼き払い。星が煌めいては地上を焼き払った。
もはや星の海は宇宙の底へとメルトダウンを起こしたか
断続的な咆哮を揚げ、電神は凍て付いた羽を展破伸砕開放解き放つ、時空が瞬いた
荒神と、空間を飛翔する幾百億の精霊隊が「矛」を振りかざすと地上が半壊し
歴史の片隅から不死鳥が姿を現し終末の鐘を鳴らす
我オリオンとその先神の使いは又しても再世させねばならぬのか
時を戻すたびオリオンの矛は悲しみの色に染まり、青い涙を宿す
闇と光の交叉は何処までも繰り返し、神々は地獄の業火と閃光の中を駆け抜けていく
強く硬い心の殻に閉じこもって、崖に腰掛けている今日の日
風が冷たく眼下に深い海が広がっている
こんな高い場所までどうやって登ってきたのか
空の色は海の境に近づくにつれ濁った灰色を為して
深い蒼に暗い翳を落とす
風の音に耳を澄まして、手を伸ばせば海へと届きそうな
僕の心の中で貝殻が低い唸りをあげて
小石が崖下へカラカラと落ちていった
この何処までも続く遠い昔の風景が
混じりあった木霊のように…
僕の周りを取り巻く深淵な静寂の風が地平線へ向かって吹きすさぶ…
自分を見失っていたような
自分は最初からこうだったではないか
何をくだらない幻想など見ていたのだろうか…
もう全て終わった
また最初から始めようか
何もかも忘れて
またつまらない文章でも書いていよう
ありがとう
臓女が好きでした
とりとめもなく、飴色の珈琲から立ち上る湯気の先に視線を据えている
それは確かに日曜日。(雨香)
いカントもし難い純粋理性批判の裏表紙かは少し雨に濡れて
苛立ちの中、失望と嫉みの浴槽に首まで浸かって
白い雨合羽を着た貴方の肩の曲がり具合を重いながら眉を顰めていた。
23:03沈黙の中、誓いは願いに打ちのめされ。クリープを入れた珈琲の香りは
陳腐な僕の未来を、安物の彫像の如くハッキリとした輪郭で現してくれた。
メッセではチャンピョンが軽く壊れている。薄いビニールを隔ててバーの薄明かり。
私の服には埃が積もることはないが
私の慟哭には白い埃が永らく降り積もり
その概観は少なからずとも私に適度な安心を与え、言わずもがなといった風情を感じる
確かに世界は活発に躍動し、僕の振動数とガリガリ音を立てて反発し合うのであるが
衰弱しきった猫の手を握るが如く自分の卑小な名誉心を慰めるのも又哀しいか哉
唯々僕の手に残されるのは負け惜しみのように儚い爪痕だけ、とくれば
どう強がってみたところで自分の涙で溺れる等という笑い話の主人公になるしかないとね
【白い頬に残った傷跡は刺青のような鮮明さを以って】
【最早それは本来の意味を見失って靄靄とした印象だけが記憶に残る】
亞嗚阿、この寒い叢に残って私の目印となる生贄が必要だ
厭々、其れさえも醜く装われた言葉を巧みに使うことを前提としているじゃないか
墓標A「僕は確かに指標とする目印を幾つも持っているし、貴方の言ってることは理解ができない」
そうか、だが貴方が絶えず動き回るようにその目印もまた動き回っている
そして貴方は魚の群れの中で確かに自分の位置を知ることができるが
魚の群れが何処へ向かっているのかを知っているわけではないと思わないかい?」
僕の部屋を怪しく照らし出すオレンジ色のキャンドルの光を目の端で眺めながら
遠くに見える病院の病室に自分の幼年時代を想っている…
あの時感じた嫌な予感は、今となっては形を為し確かに其処に在る
ゆっくりとマウスを動かしながら、溜息は止まることを知らない
下らない秋の日課
目の疲れが溜まって休まることも無いので目を瞑ってリラックスしながら
徒然なるままに書き込んでいる僕。あぁ。救急車の音がうるさい。五月蠅い。
欠伸と寒気が交互に訪れて僕は習慣的に首を傾げています
いやはや電気ストーブは頬がヒリヒリするほど暖めますが
足元はまるで寒いと。須らく柵のようだよ本当に…。
代価を支払わずして得る事なき刹那のブレイクタイムに辟易していたところだというのにね。
先程、大学の校舎の前に散った紅葉が雨に濡れて
磯巾着のように地面にへばりついている様を見て
「嗚呼…兎にも角にも安定した暮らしと古ぼけた価値観に埋もれた穏やかな日常を…」
としみじみ想いを噛み砕き、そして夕暮れの空へと吐きだしていました…
綺麗事はいい。僕が欲しいのは何の面白みも無い普通の欲望を満たすことだと。
愛に溢れた陳腐で幸せな生活を送るために必要な物。。。
無知とほんの少しの運、それは手に入れる物ではなく用意されたもの
そんな皮肉の効いた脳内麻薬に酔いしれながら大学の街路樹の下に座っていた
それにしても。と思考をするのが面倒くさいが如く、一息置いてから締めくくりの言葉を頭に浮かべる
(結構古いはずの校舎なのに何でこんなに安っぽく見えるんだろう…)
大学に入ってから凡そ何十回思ったであろう味気ない言葉を反芻しながら駅へと駅へと…
そして俺は今日も自分の部屋で繰り返し繰り返し下らない文章を書くのか(ウヒャヒャ)
珈琲でも入れてこよう
俺の数少ない楽しみのひとつである
漣を灯台の向こうに眺めて小雨に濡れていました
波が打ち寄せる音に儚い微笑みを感じます
儚い微笑を感じます。それが聴こえます
冷たい風に子供の頃の冬をひび割れひび割れ想っていました
温かいスープは部屋をキラキラと輝かせています
世界は綺麗に一つでした
クリスマスプレゼントを入れてもらうために買ってきた
赤と白の縞模様の靴下のやうに一つでした
透き通った蒼い霧の向こうに朝焼けを眺めています
僕のズボンのポケットには紙屑しか入っていません
潮風が僕を包み、思わず頬を手で押さえました。潮風は僕を包みます
黄金色に輝く雲の向こうから鎮魂歌が聴こえてきました
誇らしげに鐘が鳴っています
誇らしげに鐘は鳴っています
僕はこの光景の中で目を瞑りながら
此処は神の世界なのだと想いました
此処は神の世界なのだと感じていました
酷く気分がいい
そうゆう幻を時には僕も感じる…
涙も凍る
そうゆう遠くて広い、広い世界が暖かく僕を包む時がある
それは恐らく僕の最も「僕」の時
手を伸ばして目の前の空間を抱きしめるような
そんな時がある…
それが僕というもの
古ぼけた木造住宅の屋根に腰掛けながら憂い多き
しなびた右脳に重荷を詰め込む錬金術師が一人。。。。
男はパンゲア大陸生来から生体波動を司って孤独に苔生していた
そして穏やかに盲目であった
男の白い肌は太陽光に焼きつけられた
それは…日常の棺に嵌め込まれた非凡な才能の骸であり
砂塵の上で風化した、僕の大好きな蝋人形です
「僕にも何かためになることを教えてください」
不慣れな笑顔を造りながら彼の耳元でそう囁くと
人形の頭部にそっと指を這わせて記憶の回廊を辿る僕
啜りながら啜りながら啜りながら(啜りながら)
(慣性で彎曲するのは心地よい)(それも年老いた証拠か)啜りながら
啜りながら彼の目を覗き込んだ
力なく頼りなく延び切った彼の瞳孔は
蛾の羽の斑点のようにひっそりと息づいている
静寂とともに夜の闇が訪れ(彼の手を握って離さない僕
あの人がやってくる
美しく綺麗で(中略)(中略)(忘却)美しいあの人がやってくるのを待っている
惨めな男の声で唄う
悲壮に満ちたバリトンで
私達のよく知る劇場に奥行きの在る立体的な音が反響する
二階の客席から僕は
燕尾服を纏った無表情な指揮者の流れるような手の動きに
見惚れつつ諦観するを得なかった
魔女のようなソプラノが天井を突き破るころ
劇場全体が一つとなって、大気の唸りのように荘厳に
宗教的儀式のように厳粛に壮大に時の片鱗で光を放った
下の階、最前列を見下ろすと
観客の首を跳ね飛ばす黒い死神が目に入る
1人ずつ、丁寧に、課せられた義務を淡々と執行している
ある者は劇に目を奪われ恍惚の表情のうちに
ある者は死神の姿を見つけ恐怖に慄いている
あぁ…
早く出口を探さないと…
席に座ったまま目だけを四方八方に動かし周りを見渡す
今まで何度も何度も繰り返してきたことだ
そして今日も劇場は分厚い鉄の壁に密閉されている
外は見えない
外が在るのかさえ解らない…
死を弄んではいけない、その男はそう言っていた
瞬きをしたのはアンダーグラウンドに溜まった
大型トラックのエンジン音とガソリンの匂い
点滅する梟の群れが
時代遅れの映画館に座り
血糊を顔に塗りたくった舞妓に僕は呟いた
(ステンドグラスを隔て廃墟の町を眺めてるようなその瞳に吸い込まれそうになって…)
知恵の輪を解きながら「貴女の想いはメビウスの輪のようだ」と言ってしまってから後悔した…
月の海に蹲り70億年と少し、言われも無く記憶にあるのは赤い月のみ
残滓の沼に足を囚われ
恋の僕(しもべ)は風化した隕石に絡みつき軌道上を漂うのみ
厭世の詩人は滝壺と愛する人の顔とを交互に見つめて
寂寥と激しい寂寥に耐えられずに発狂寸前だ
無条件の救いと焦がれの狭間で石膏のように固まって動かないのは僕
埃を被った日記帳を感慨深げにパラパラと捲り
色落ちしたタペストリーに描かれた貴女の顔を見つめる
湿った雨の音と深い霧の音
錆付いた窓を明けると、そこは深い深い森の中だった
ベットリとした闇の中に見覚えのある井戸を見つける
あの底なし穴の暗黒の中から数多の蟲達がけたたましい羽音ともに飛び出して
その奥底から気味の悪い呻き声が聴こえてくると、世界はより一層闇を深めるのだ
僕は何かを思いついたようにニヤリと笑うと
音を立てないよう、ゆっくりと、暗い暗い井戸の底へと落ち込んでいった
僕は音を立てないよう、ゆっくりと、暗い暗い井戸の底へと落ち込んでいった
私の記憶は何処から始まっただろうか
至って形而上学的で酷使され続けた化石のような想い
幽肉周辺に気泡さながら張り巡らせている事に感づいている人間が如何いるとしても
冬物の服を買いに行った帰りに珈琲店で1人沈むのは僕にとって些細な日常であり、全て。
店内はガラガラで自意識を遮蔽するものが2人。若しくは3人。もっと多かったかもしれない
一つはソファーの軋む音。もう一つは壁に架かった抽象画。意外と店員自身も含まれるのかも。
こういう模型的で密閉的な安心できる空間に限って現実から例の女神がやってくる
電波的で制限の無いあの現実。主体と客体、過去と未来の区別すら無いあの現実。
ようやく眠りについて素晴らしき妄想の世界に戻ってきたというのに
あらゆる事象が不自然に確定、定義され、都合よく捉えられる夢の世界
次元の低い配列で稚拙な秩序を内に宿し、バランスを崩した積み木のように
自ら限界を造りだし、限界が何であったからすら忘れさせてくれる夢の世界
女神が僕の耳元にそっと息を吹きかけると、僕の精神は故障したカメラのズーム機能のように
何処までも際限なく猛烈なスピードで広がり、やがて空間軸が時間軸に到達するころ
又しても僕は現実世界へと戻ってきた
其処での僕は心臓と同じ。「僕?」は唯躍動し続けその奇跡は黙々と記録されていく
神秘的というべきだろうか、この心臓は止まることを知らない。そして時々夢の世界へと獏のように。
壊れた受信機のように途切れ途切れの映像を映し出す
ノイズとともに白い砂漠が見える
それは正真正銘に遠い。そして白いから。
白い砂漠、、白い宇宙、、、もう白いのかすら忘れた
或いはもうどうでもよかったのかもしれない
僕の頭の右側から生えている角が小刻みにリズムを打ち鳴らすのって結構心地いい
瞬間的な楽しみだから持続したらしたで鋭敏さを失っちゃってそれはそれで矛盾だけど。。
貴方と手をつないで残り何本か確認しようとするんだけど自分の手が塞がってるもんだから確認のしようがないんだようね
僕を呼んでる人がいるんだけど僕も自分の脳の周波数と表面積上の物質の振動数が違う場合はうまく
その中を遊泳できてない観があって、羞恥心の他に回路への畏怖の念があることに気付いたんです
えぇっと、、すいませんゴーグルを外し忘れてました。。。
ボリュームもう少し下げてもらえますか?違う電圧の端末が発するビートと僕の口笛が共鳴しないのは酷く不快なんです、僕。
我侭言ってすいませんね。でも貴方が僕の要求を承諾するからこそ僕は今此処にいる結果になっているんですから、、、、
まぁどっちみちそういうことですよ。考えるまでもなく僕の周波数と貴方の周波数が互いに反発し合うことによって
予め決められていた周波数に落ち着くってことですよね
だから貴方も僕のような顔をして笑って貰っても構いませんよ
僕の声聴こえてます?まぁ貴方が聴こうが聴かまいが構わないんだ
貴方の行動が僕の予想範囲内にあるからこそ僕はこうして行動できるのですから
今、ドミノ倒しなんか想像してしまいましたよ
全く。観察者の意味を自分で取り違えているようじゃ仕様がありませんね。
希臘彫刻が大群で押し寄せてくるような錯覚に陥ったので僕は耳を塞いで神様に祈りました
モーゼは死神をも竦み上がらせる程強烈な眼光を以って鎖に縛り付けられています
それは法の世界に終局を齎す鎮魂歌であり救済の灯火でありました
篝火
イタイイタイ
僕は自分の足に焼き鏝をそっと押し当てて鏡の中のママに話しかけていました
涙を流して。そっと語り掛けていました。
大理石のように撓むママの髪の毛に包まれて穏やかな春の日差しの匂いを感じていると
僕の耳の中に虹色の蝸牛が迎えにやってきました
不吉なアジテーターの勇み声が壁を打ち鳴らすと地の果てから黒い粘土が盛り上がってきて
その頂上に誇るようにして黒光りする騎士の軍団が馬の蹄の音と共に大地を揺らしながら迫ってきました
(黒澄んだ目をギラギラと輝かせるゼウスの足元に12の欲望がゾワゾワと蠢く)
(口に残る濃厚な血の味は )
(暗い下水の奥底から双頭の蛇がズルズルと這い上がってくる夢は僕を不快にさせ超大な虚無感を残していく)
(それは足元から腰にかけて徐々に神経を犯してゆき肉体的な脱力症が精神にまで及ぶといったようなものだった)
(霊峰を乗り越え足を踏み出すと(耳元に雷が落ちたような)爆音と風圧で僕の周りの景色が歪む)
時の悪戯は性懲りも無く首を擡げてやってくる
それはほんの一瞬だけ空の薄紫を「しとしと」と定着させ、ゆっくり時間をかけて地上に降りてくる
回帰のメロディーは今一度懐かしき存在意義を風に乗せて僕の元へと運ぶ
だがそれも長く続かないのは自明の理と琴を爪弾く少女は意地悪な笑みを浮かべ呟いた
だが今、「たった今」というのは意外にも永遠の響きを奏でるということもあるのだ
僕を踏み潰す圧倒的な潮流は寧ろ僕の足元に宇宙の一側面を拡げる結果になりうる、と僕が反論すると
「そうかもしれないわ」と少女は伏目がちに囁き、琴を愛しげに撫で続けた
「生温かい血を啜る」
一見突飛なことに思えるが
極めて日常的なことであるように。
僕は語り掛ける
(有機的なメロディーを聴きながら小休止しています)
(少し待っててね)
僕は語り掛ける
火星でも木星でもいい
もし厳密な意味で物理的な意味を付与するなら
僕は遥か未来、其処に対象としていることになる(あくまで予測)
(あぁ…いいなこれ…)
(ちょっと待っててね…)
僕は遥か未来、其処に対象としていることになる(もう確信した)
それは僕からみて未来ということではなく(過程を経る必要は無いということ)
僕は単純にこの時点で未来に存在していると実感すること
時空を越えて合わせ鏡が存在すると、そういうこと
押し寄せる音の渦と重なり合った波の調べが大好きだ
荒くれた海の音をベランダで聴いているような、そんなザワメキが好きだ
中途半端な静寂が嫌いだ
中途半端な孤独が嫌いだ
中途半端な努力が嫌いだ
中途半端な成功が嫌いだ
中途半端な失敗が嫌いだ
中途半端な優しさはボタンを掛け違えたパジャマのように
中途半端な悲しみは言い忘れた遺言のように
放出された二酸化炭素は地球を暖めるが
放出された音色は地球を温める
僕は伝播させる溶媒が無いことを憎み、深呼吸は胸一杯に渇望を喚起させられる
実体の無いものを抱きしめ声を出して泣く
自分の中の絵の具は日々その量を減らして想いを残して。想いを形に残して。
澄み切った朝霧の中で弾ける柳の枝の音が大好きだ
自分の仲のオルゴールは日々その音色を小さくして残響を残して。残響は孤独を一層深めて。
人はオルゴールのネジを巻き戻し嬉々として踊る。その役目を終えるまで。雨は止んだ。
僕はネジの巻き方を忘れた
音を失くした小さな小部屋の中で。オルゴールを膝の上に載せて。
小鳥の囀る声と僕の鼓動が小部屋の中で
楽しいことだってあるだろうと人は言う
何処に
誰が
誰がそんな嘘をつくのだ
何処が楽しいんだ
適当なことを言ってると殺すぞ
どうだこれは
どうだこれは
何処が楽しいんだ
何処が楽しいんだ
悲しみが悲しみが悲しみが悲しみが
楽しくなんてないだろう
楽しくなんてないだろう
楽しくなんてないだろう
奇麗事はいいから全員死ね
奇麗事はいいから全員死ね
切実に思う
奇麗事はいいから全員死ねよ
楽しいことなんて何も無いだろう
否定する必要なんて無いだろう
楽しいことなんて何も無いんだから
検証する必要は無いんだ
楽しいことなんてありえないんだから
お前のちっぽけな生きる希望なんてどうでもいいんだ
楽しいことなんて何も無いんだから
お前のちっぽけな人生観なんてどうでもいいんだ
人生に意味なんて何も無いんだから
人生なんて空虚な幻想を抱いて無駄に年老いて死んでいけばいいんだ
人生なんてゴミみたいな人間が無意味に生きてるだけなんだから
生きる意味を探してるフリなんてどうでもいいんだ
その虚しい笑顔を握り潰して土の中に埋めてやればそれでいいんだ
安っぽい「大人な」人生観なんてゴミみたいなものだ
実際ゴミより無価値な物だ
ちょっと超越的な視点で無意味に言い訳してるのは誰だ
人は騙せても自分は騙せないだろう
楽しいことなんて何も無いだろ
全ては無に帰すんだろ
言い訳はいいから唯、絶望してればいいんだよ
唯絶望してればいいんだよ
それが素敵だ
餓鬼でもわかるような明確な真実を忘れてしまえる程安っぽい頭をしているのか
なかなか素晴らしいじゃないか
生まれもって頭に麻酔が効いているんだね
それは素敵だ
痛みなんて感じないんだろ?
なかなか素敵じゃないか、天に感謝したらどうなんだ
どちらにせよ最期は皆平等だ
とっても素敵な無意味な天国が待ってるよ
その時まで麻酔が効いているといいね
安楽死できるんだから貴方達はとても幸福だ
死が終着駅であるはずがない
たった一つ俺が悟れるとしたらそういうことであろう
絶望と恐怖は常に持ち続けていたが不安要素は無かった
そこに不安要素は無かった
僕が持っていたのは色彩のハッキリした明確な絶望と恐怖だけだった
不安要素は持ち込まれる隙も無かった
僕はそれでよかった
僕はどんな凶悪で醜悪な外的恐怖にも破壊されることは無かった
破壊されることなく唯、綺麗に恐怖し絶望していただけだった
実体が無いからだ
其処に不安要素は無いのだ
内部の骨組みが一部壊れて皹が入り、軋みだす
内部が脆かった
支柱を失った建物のように内部から崩れ去って
もう時間の問題だ
完璧で綺麗な絶望と恐怖が
耐えられない絶望と恐怖に変わる
駄目だ、もう死ぬしかない
結局、肉体的(実際的)に不幸な人間の上に精神的に不幸な人間が座って談笑してるだけの世界だ
そして肉体的に不幸な人間は言うまでもなく哀れだ
どうして苦しみを与えるのだろう
精神的に不幸な人間もやはり哀れだ
肉体的な不幸は感じるが精神的な不幸は感じない人間がいるのではないか
肉体的な不幸が無ければ幸せだと言う人間がいるのではないか
精神的に不幸な人間が肉体的に不幸な人間を想像上で哀れむ
そして自分自身も精神を貶めていくのだ
兎にも角にも世界が悲しみで覆われている
救いの手など何処にも存在しない
どうしてくれる どうにかしてやってくれ
肉体的に幸福で精神の寝惚けた連中が醜い笑い声を上げてるだけの世界だった
俺の生まれた世界はそのような世界だった
そしてそれが当たり前のように時は流れて行くのだ
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