懐かしい記憶はこう告げた。



 『いつか、大切な人がいなくなるとしたらどうする?』



 その時は何も答えられなかった・・。



 そんなこと思ってもいなかった・・。



 だって・・『いなくなる』じゃなくて・・『いなくなってた』だったから・・。



 それでは駄目?それじゃ・・駄目なのか?





    ☆人を大切に思う事第4章:限界と憂鬱と悲しさと



 由依は泣いた。

 俺の家についても・・泣いていた。

 泣きじゃくって・・ずっとこういっていた。

 『帰ってきて・・お父さん。私はお父さんが大好きなの・・。由依は・・お父さんが大好きなの』

 俺にとって、母親も父親もどうでも良かった。

 別に、死のうが死ぬまいが俺は関係ないって・・。

 でも、由依は駄目なんだ・・。由依は・・両親を好いている・・。

 俺とは違って・・。“大人”は自分勝手な人間だ。

 なのに・・どうして由依はそんな人が好きなのかはよく分からなかった。

 違うのか・・・?由依・・。



由依「・・・う・・さん。好き・・だよ。本当に大好き・・」

那都稀「・・・寝ちゃったみたいだね。」



 那都希はポソッと小さい声でいった。

 由依をおこさないためだ。

 そして、俺達は夕飯を食べた・・。

 由依が起きたらまた何か作ろうと思っていた。

 そして・・1日が過ぎたんだ。



由依「・・・・・・・・・・?」



 由依は目が覚めたらしい。



那都稀「目が覚めた?可愛いお姫様」

由依「・・・お父さんは・・?!ここに来てない!?」



 由依は俺に飛びかかった。



葉夜都「・・・き・・来てないよ」



 そういったとたんに由依は走って俺の家から出た。



葉夜都「由依!どこ行くきなんだ!?」

由依「家に帰るの!」



 由依は目覚めたとたんに走り出した。

 仕方なく(?)俺は由依を追った。

 那都希は俺の家に鍵をかけたあと、俺達の後を追い始めた。

 那都希は足が速いから良いよな・・。那都希は出来損ないとか思ってるらしいけど・・

 俺から見るとなんとうか・・勉強はさておくんだけどさ・・・。

 

由依「お父さん!?」



 由依は自分の家に入るなり“父親”を呼びかけたが・・。



由依「きゃあああああああああああああああああああああ!」



 由依の叫び声が聞こえた。

 俺と那都希も急いで由依が入ったリビングにいった。

 そこにいたものは・・・・・・



那都稀「気持ち悪い・・」



 切り刻まれた、由依の父親だった・・。

 笑唯梨が死んだときと似たような・・。



葉夜都「・・・・・・・・笑唯梨・・・・・・・」



 それをみただけで・・あの後景を思い出した。

 なんと言えばいいのかは解らないけれど・・。

 “気持ちが悪い”とは思ったが・・・。

 俺はあの時・・笑唯梨を抱き上げた・・・・。

 俺はいつのまにかに・・“父親”の近くまで歩いていた・・。



由依「葉夜都!触らない方がいいーーーー・・・」



 俺は由依の忠告を聞かずに触った・・。

 血は固まっていたが・・。じゅうたんには凄い血の跡が残っていた。



那都稀「一体誰がこんな事を・・?」

由依「いや・・お父さんーーーーーーーーーーーーーーーーー・・・・・・・・!!」



 由依の叫びは・・俺と同じような気がした。

 俺が笑唯梨の時・・笑唯梨を叫んだように・・・・。

 “悲しみ”も・・“寂しさ”も全て解る・・。

 誰が慰(なぐさ)めても由依の心は開かないことも解る。

 俺もそうだったから・・。

 1年間そうだった・・母親の時はそんなに悲しくもなかったのに・・。



由依「警察!救急車!那都稀呼んで!!」

那都稀「え・・うん!」



 那都希は携帯で警察と救急車を呼んだ。



由依「葉夜都・・・・・・?」



 警察と救急車が来た。



警察「えっと・・小豆沢さん。そこの男の子二人は?」

由依「弟と・・弟の幼なじみです。」



 俺疑われてるんだよな?



警察「弟さんに血がついてるのは?」

由依「葉夜都・・抱きついて泣いていました・・」

警察「そうですか」



 警察と由依は長く話した。

 俺は何も聞こえていなかったけど・・・。

 これは・・“殺人”として捜索されている・・。



由依「葉夜都・・?葉夜都ってば!!」

葉夜都「・・・・え?」



 由依が俺を呼んでいるのに気づいた。



由依「ありがとう。朝・・とか・・ごめんなさい。」

葉夜都「・・・・由依」

由依「寝ちゃったの?」



 違う。疲れただけだ・・・。



那都稀「僕は今日も葉夜都の家に泊まるけど・・由依さんはどうする?」

由依「私も泊まるわ。だって・・」



 当たり前だ。由依は帰る場所がなくなったんだ。



葉夜都「さっさといくぞ」



 そして・・帰ってもまた・・・夢を見た。



少女「ねえ、葉夜都君はきょーだいいないの?」

葉夜都「いないよ」

少女「私、葉夜都君の妹になる!」

葉夜都「ええ・・・・・!?」



 その時・・俺は少女が本気だって事知らなかった。

 少女は知っていたことも・・。



少女「本当の兄弟だとしても駄目なの・・・?」

葉夜都「兄弟!?いつからなったんだよ!」

少女「そ・・・ううん。なんでもない」



 少女は立ち上がって・・こんなことをいった。



少女「鳥はどうして飛ぶと思いますか?」

葉夜都「・・・・・羽ばたいてるから」

少女「ほんっっっとおに?」



 少女はにらみながらも質問した。

 『そんなの知らないよ。』と答えるわけにも行かず・・。



少女「鳥は・・“空気があるから”だよ。」

葉夜都「はあ?」



 俺はいってる意味が解らなかった。



少女「鳥は羽をしたに羽ばたいて空気で・・上に上がるんだよ?それも知らなかったの?」

葉夜都「!?」



 お前、本当に6歳か?6歳にしては物知りだよな・・。

 というか、俺より頭良いじゃないか。



少女「葉夜都君知らなかったの?2ねんちぇーでならうもんだいだって」

葉夜都「中学2年生でしょう?」

少女「うん!」



由依「葉夜都・・。笑唯梨のこと好きなの?」





?「葉夜都!」

葉夜都「由依!?」

由依「今日も起きるの遅いじゃない?どうしたの?」

葉夜都「・・・・・なんでもない!」



 笑唯梨・・。どうして毎日夢に見るんだろう?

 由依がそっくりだって思っても・・夢に見ることはなかったのに・・。

 これは一体何なんだ?

 この思いは一体ーーーーーーーーーー・・・?



那都稀「ねえ、葉夜都・・。僕・・凄く嫌な感じがするんだ!」



 那都希は悲しそうなそんな瞳をして・・俺にいった・・。



葉夜都「どうして嫌なんだ?」

那都稀「嫌なんじゃなくて・・由依さんのお父さん・・。借金凄くしてるっていうでしょう?

保険金とかにも入ってるし・・それで、その会社の人がこの計画を出したっていうのもあり得るよ?」



 計画・・・?

 その人ものすごく心当たりあるぞ!



葉夜都「・・今村・・さん?」

由依「え!?」



 “今村”その人は・・確か・・・。

 “父親”に貸した1億が戻ってこないとか・・。

 保険金をもらう一人に入ってるとか・・聞いたことが・・。

 何で俺そんなこと知ってるんだ・・・?



葉夜都「那都稀!由依を頼むぞ!!」

由依「え・・?ちょ・・・葉夜都!?」



 今村さんはお父さんの兄弟・・。

 お父さんーーーーーーーーーー・・・!



那都稀「お父さんが嫌い・・なんて嘘でしょう?」

葉夜都「由依は・・・!?」

由依「葉夜都!私も行く・・・・!」



 由依も・・って・・馬鹿!



葉夜都「由依!」

?「おやおや、葉夜都君。由衣ちゃんお久しぶり・・」

由依「誰・・・!?」

葉夜都「でたな!」

由依(葉夜都が追って多人ってこの人!?じゃあ・・この人がお父さんを!?

でも、葉夜都が勘違いしてるだけかも知れないし・・・)



 解ったことがあった・・・。

 そう・・あのとき・・・あの時・・!



葉夜都「母さんの保険金・・あんたもらってたよな・・?」

由依「え・・・?」(私の知らない・・葉夜都だけが知ってる秘密・・。それは一体何?)

那都稀「今村茂(いまむらしげる)。お金を貸す会社の社長。確かに、動機は十分出来ますね」



 た○し株式会社だ!。あの店は信用できない!

 大体、そこで借りる人も駄目だ!



由依「私、貴方なんて知らないわ!」

葉夜都「・・・由依帰るぞ!」

由依「なん・・・」

葉夜都「早く!!」



 『そこにいてはいけないよ・・。あの人は仲間がいるの・・・。

 貴方の家もきっと知っているわ・・。貴方達が危ないわ・・。

 だから・・早く逃げて・・どこかへ・・・・』



葉夜都「ーーーーーーーーー・・・・・っ」

?「君!」

葉夜都「へ!?」

?「モデルやってみない!?」

葉夜都「モデ・・・ル?」

?「そう!君なんかがちょうどいい!」



 モデル=お金が稼げる。



葉夜都「別にやっても良いけど?」

?「じゃあ、明日ここに来て!」



 なんてもらっときゃ・・今村もわかりゃしないだろ。

 俺が感づいてるって事も・・・あのことも・・。



由依「葉夜都!あのひ・・」

葉夜都「しっ!」

由依「・・・ごめんなさい」



 俺達はひとまず家に帰った・・。

 一応、名詞を見て・・確認すると・・(携帯のiモード)



検索結果「大枝市花村町・・倉庫・・・」  ブチッ



葉夜都「さっさと行くぞ!」

那都稀「あわわ・・僕の携帯壊さないでよ!?」



 大当たりだな。

 これは、那都希の携帯だったな・・。

 自分の携帯だと思ってた・・。



由依「・・電話番号は・・?」

葉夜都「これ?これは・・今村株式会社の電話番号だ」

由依「よく知ってるね・・」

葉夜都「ああ」



 今村株式会社によく言ったって事も覚えてるしな・・。

由依「葉夜都が・・知り合い・・か」

那都稀「ねえ、由依さんは葉夜都をどうするつもりなの・・?」

由依「私に聞かないで・・・」

那都稀「貴方のせいで・・葉夜都が死んじゃうかもしれない!」

由依「そんなの私の知った事じゃないわ!!」





 あの時の懐かしい香がした・・。



由依「葉夜都。お父さんは死んだ・・。もう・・それでいいわ」

葉夜都「なんで!?」

由依「お願い!私の事ほうっておいて!お父さんのことも・・自分でやれるわ!」

葉夜都「!」



 閉ざしたふたを・・開けるまでの時間はとても長い。

 そんなの知っている!ただ・・・・。

 何同じ事してるんだ・・・?馬鹿みたいだ・・。



那都稀「葉夜都・・?」

葉夜都「那都稀・・由依の事任せても良いか?」

那都稀「え・・?でも・・」

葉夜都「閉ざした心をあけなくていい。みはっとけってことだ」



 俺はそういって走った・・・。

 遠いところでもいい・・・。

 ・・俺は・・今何を考えた・・・?

 自分でもよく分からない・・・・。

 ただ・・由依が泣いているのを見ておけなくて・・。

 絶対・・犯人を見つけるんだって思って・・・。

 由依の心を開かせようとしたのか・・・?

 由依が泣こうが俺には関係ない!

 血がつながっていても・・離婚したんだ!

 彼奴のことは関係ない!!

 関係ないのに・・どうして・・・・?

 どうしてこんなに・・胸が張り裂けそうなんだ・・・?

 由依!

 俺は・・由依が心配で・・・。

 姉としても心配で・・。

 いつも、我慢しているから・・いいたいことを言って欲しくて・・・。

 我慢して欲しくなくて・・。

 それは・・俺のただの・・自分勝手な願い?

 自分勝手な願いでもいい・・・由依!

 由依が元気じゃないと・・由依が・・いつものような由依じゃないと・・。

 ん・・・違う!いつもと違う由依で良いんだ!

 由依は我慢しているから・・・・だから・・由依!!





 =葉夜都の家=

由依「・・・馬鹿みたい・・。なんで・・弟なんか好きになっちゃったんだろう?」

那都稀「・・葉夜都・・“恋”とかじゃなくて・・凄く心配してますよ?」



 突然現れたのは那都希だった・・。

 那都希は由依の側に腰を下ろすと葉夜都のことを話なじめた・・。



那都稀「葉夜都・・凄い顔してた・・。幼なじみの僕が初めて見た顔・・。」

由依「どうして?」

那都稀「笑唯梨が死んだときと・・気持ちが似てるって知ってるからだよ。葉夜都」

由依「!!」





 =その頃の葉夜都=

葉夜都「ここ・・どこだ?」



 俺は・・いつの間にか・・例の倉庫に行ってたらしい・・。



葉夜都「だあ〜〜!間違った!由依の家だった!!」



 俺が戻ろうとしたその時・・。

 今村が現れた・・・。

 まあ、それは計画通りだな・・。

 これのことが知られていなければ・・それでいいんだ!



葉夜都「二度と俺の前に現れるな!」

 

 俺はそういい残し去っていった。

 俺は由依の所まで来た・・・。



由依「ねえ、葉夜都・・。貴方は何がしたいの・・?」

葉夜都「由依が・・我慢しないで泣けるよう・・願うだけ」



 その後、俺は夕飯の買い出しにいった。

 那都希と由依を残して・・。

 俺の頭はなんだか痛い・・・。

 今村は警察につきだした・・・。

 だから・・この事件は解決を迎えるはずだった・・。

 俺は、今村に仲間がいることを知っていた・・。

 仲間・・それは・・俺も入っていたんだ・・。

 だけど、俺はーーーーーーーーーー・・・・。



由依「葉夜都帰ってきた!」



 由依は俺が帰ってくるなり抱きついた。

 すっきりさせたのかいつもどおりの由依に戻っていた・・。

 この事件は解決を迎えた・・・。



由依「待ってたんだよ!ご飯何!?」

葉夜都「お前の好きな・・クレープ」

由依「いえ〜い!」

葉夜都「今日だけな!後はちゃんとした食事だ」



 そう、全てが前のように戻った・・。

 だけそ、俺達を変えていくのはまだ始まったばかり・・。

 今度のSTORYはどんな話?



    ☆FIN☆

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