「貴方は誰?」
少女は、少年にいった。
「『誰』って・・・蛍(けい)の双子の兄だよ?」
少女はくびを振る。
「私は、一人で生まれたもの。それに双子なんか知らない。兄なんか・・知らない」
少年はうつむく。
「蛍は忘れたの・・・?」
少女は「何を?」と、少年に聞く。
「・・・蛍が大切にしていたペンダントの中の・・写真を・・」
少女は取り出す。
「・・・!・・・私が・・・二人?」
少年は、にこっと笑って「これでわかっただろう?」と、少女のそばによる。
少女は叫んだ。
「違うわ!きっと・・私が鏡に映っているだけ!」
「でも、ショートヘアーで・・・・っ!」
「これは、ただ、合成しただけ!兄なんかいないもの!!!!」
少年の心に、深く刺さった言葉
『兄なんかいないもの』・・・少年の行方は、わからなくなった・・。


             ケイの章「貴方はだぁれ?」

「ケイ、ケイ・・・」

誰かが、少女を呼ぶ。
少女は振り返る。そこには、少女より、小さな男の子がいた。

「・・・貴方は誰・・・?私、ケイ。『蛍』ってかいて『ケイ』とよむのよ?」

そういって、少女・ケイは笑った。
男の子は、ケイをみながらいった。

「蛍・・?僕は、璃依(りい)。璃依っていうんだ。よろしく、ケイ」

璃依とケイは、普通に出会った。
だけれども、二人の出会いに、神々は喜んだのだった。

「16の7・・」

数日後、璃依がいうとケイは

「17の3!」

そう、答えた。

「18の9」
「あぁ〜!!アゲハマが20!?強いよ、璃依」

ケイは、はぁっと、いきをはく。

「でも、ケイも強いよ、、ここまでできるなんて。才能あるんじゃないのかな?」

ケイはくびを横に振る。

「私は、囲碁も将棋も、・・トランプも何もかも・・私の頭の中では『遊び』としか、表示されないわ。だから・・無理よ」

璃依はそんな事ない!と、いおうとしたが、途中でやめてしまった。

  カランッ

璃依の母親が帰ってきたみたいだった。
璃依の母親は、ケイに挨拶をした。

「こんにちわ。ケイちゃん。璃依、囲碁を教えていたの?」

璃依の母親はとても優しい。
反対に、ケイは、5歳の時、両親をなくし、10歳の時まで誰かのそばにはいたが、それ以上は覚えていない。
今は、璃依の家で世話になっている。

「え、あ、指導碁をね、でも、ケイ、とてもうまいのに・・」

璃依の母親は笑った。

「ケイちゃん凄いわね。天才の璃依が、囲碁でほめるなんて。」

ケイは、うつむいた。
そして、二人をみていった。

「私、囲碁とか・・『遊び』とかに・・しか・・表示されていないんです!ほめられたって・・・『遊び』なんだから!」
「ケイ!!」

ケイは走ってでて行ってしまった。

「・・・ケイは・・・『現実』・・を・・いまだにみれないのか?」

璃依は、ケイが走っていった方向をみる。

「璃依、ケイちゃんを追わないの?」
「え・・・ん、おうよ、ただ・・・ちょっとね」

そういって、璃依は走った。

「ケイ!ケイ!!」

ケイは、涙をこぼす。

「ケイ?」

ケイは、じっと、璃依をみた。
そして、ぼろぼろと涙をこぼす。

「・・・だせないの・・・思い・・だせないの・・・私のそばにいてくれた人の名前が・・・どうしてだろう?」

璃依は笑った。

「すぐ、思い出せるよ、ケイ。だから、『現実』へ・・・戻らなきゃ駄目だよ!」

(現実?)

ケイは驚いたような表情で璃依をみる。
『現実』に、もどらなきゃ・・・。
璃依の言葉でケイを頭は、かき乱された。

「だ・・あそこ・・・・れ・・?・・・なた・・あ・・れ・・だ?」

ケイは、ぽつぽつという。

「ケイ、かえったらどう?俺は、平気だから」

ケイは驚いている。

(『俺』・・・?平気って・・・何・・?璃依)

 フワアアアアアアアアアアアアアアア

『私の中で、叫ぶのは誰?』

ケイは、そのあと、気を失った。


「ケイ!ケイ!!!」
「・・・貴方は・・だぁれ?」

ケイは、そう聞いた。

「何をいってるんだ?兄の・・兄の璃依だよ」

ケイは驚く。

「り・・璃依!?」

その言葉に・・・

「『平気』だって・・いっただろう?さあ、夢の続きをしようっ!ケイ!」







私の名前をよんでくれるの?
『ケイ』って・・・よんでくれるの?
夢の続きって・・囲碁を打つ事?
ねえ、教えて。
私に、囲碁を。


「いくぞ!ケイ!」
「はいっ」






『17の6!』









     <FIN>
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