第15話 過去という名の夢に追われて
















「母さんっ…父さんっ」


僕は父と母が大好きだった。

自慢の父親と母親。

貧しく決してお金持ちではなかったけれど、大好きだった。

そんな両親に惹かれていった。


「秋は本当に良い子だな」

「えーそんな事ないよ。僕、父さんの力になりたいんだっ」


父さんや母さんの力になるのならば…

幼い心ながらでも僕は頑張った。

褒められたり、両親の笑顔が見たくて

ただ、それだけだったんだ。

”良い子”にしていた理由は。


「秋、秋は母さんや父さんの言葉を何でも許してくれるわよね?」

「…?……何?”何でも許す”って」

「…いえ、別になんでもないわ」


父さんと母さんの言葉はよく解らなかった。

でも、笑顔でいてくれるのなら。


「…母さんと父さんの言葉ならっ」


”言葉”というより”喜んでくれるから”が正しかった。

その言葉の裏にはとても悲しいことが…待ち受けていたんだ。

ある日、僕は一人で出かけた。

父さんが持つ薬を、隣街の人へ届けるという事だった。

僕は心よく引き受けて、その人の所までいった。

…………その帰りに。


「………君は?」

「………」


帰りに一人の少女が眠っていた。

見るとその少女は絶対僕より年上だった。


「………おーい」


彼女は目覚めない。


「………」


父さんと母さんにいって、その子を家へ運んだ。

その子はいまだ眠り続けた。

それから数年の月日がたった。

彼女が昏睡状態に陥っていることはその日に告げられたので気にせず毎日を過ごした。

でも、彼女が起きるのももちろん楽しみだった。


「秋、そろそろ彼女、起きそうなの」

「!…うわぁっ…楽しみ!」


でも、僕にとって其処から辛いことが始まった。


「だからね。彼女は私達に必要なる存在。守らなければならない存在なの」

「?…どういうこと?母さん」

「だから、秋はあのお偉い様の家でこれからは其処の息子として過ごしてね」

「・・・・・・・・・・・え」


僕が………?


「母さん!どうして…………っ」


……その時の言葉は……。


「だって、貴方は良い子でしょう?」


喜ぶ顔が見たかっただけ。ただそれだけ。

僕が其処までする理由はあるの?






僕は悪魔へと変わっていった


きっとそれは最初の引き金を引いたからだ。








☆☆☆後書き☆☆☆
えーっとですね。漫画で書いた”秋”が主役のお話です。
小説でも語りますね(笑)漫画なんて載せれませんから。
”僕は悪魔へ変わっていった”という台詞がお気に入りです(笑)
秋君は悪ではないんですよ。
水月の登場により全てを封じてしまっただけなんです。
次もきっと秋登場かな?(汗)全26話になればいいけど;なったら嬉しい!(笑)
<第16話へ続く>
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